2024年度新規開設　エネルギー総合学教育プログラム

エネルギー総合学連携研究機構では、東京大学の学生に向けた学部横断型教育プログラム「エネルギー総合学教育プログラム」を2024年度に新規開設いたします。
本プログラムは、学部後期課程の学生の他、大学院生も参加可能です。
必修の2科目４単位を含む12単位の取得で修了証が授与されます。
皆様のご参加をお待ちしています！

エネルギー総合学教育プログラムについて

エネルギーは私たちの生活に不可欠な社会の基盤になっていますが、近年、カーボンニュートラル社会の実現、地政学リスクの高まりや資源価格高騰など、社会の諸課題とも折り合いつつ「S+3E（安全性、安定供給、経済効率性、環境適合)」を達成するという非常に難しい舵取りが迫られています。

エネルギー問題に関連する分野は非常に多岐にわたるため、エネルギー問題の解決にあたっては、科学的な諸原理を理解した上で、化石燃料、原子力といった従来型のエネルギー、再生可能エネルギー、省エネルギー、蓄電池、水素など広範な領域にまたがる知識を有し、関連する法制度、経済制度や哲学倫理等をも踏まえた大局的な視野から提案・課題解決していけるという、広い視野と高度な能力を備えた人材が求められています。

エネルギー総合学教育プログラムは、既存の学部の枠を越え、エネルギーについての技術的原理的な基礎知識を有した上で、関連する法制度、経済制度や哲学倫理等をも踏まえた大局的な視野から提案・課題解決をしていける人材の育成を目指します。

エネルギー分野を専門とする学生は、学部・研究科の課程で培う「特定の分野を深く掘り下げた専門性」に加えて、本プログラムで「エネルギー問題に関する基礎的知識や俯瞰的視野」を獲得することで、エネルギー分野を牽引していく人材として活躍していくことが期待できます。

エネルギー以外の分野を専門とする学生にとっても、エネルギー問題に関する基礎的知識や俯瞰的視野を獲得することは、研究機関、中央省庁、地方自治体、民間企業等におけるさまざまな業務において、強みになると考えます。

エネルギー総合学教育プログラムのチラシ（PDFファイル）はこちら

履修・修了について

本プログラムの対象

本プログラムは学部後期課程（内定生を含む）の学生を対象としていますが、大学院学生の履修も歓迎します。

修了要件

本教育プログラムは、必修科目と選択科目で構成されており、必修科目の２科目４単位を含む１２単位の取得が必要です。
また、所定の期間内に修了証申請を行い、学部を卒業、または研究科等を修了（博士課程満期退学を含む）することで修了証が授与されます。

この修了証は、全学の教育運営委員会で認められて大学が授与する正式な修了証です。

手続きについて

手続きについては、東大の公式サイト内の横断型教育プログラムのページもご一読ください

事前登録

本プログラムは、履修するにあたって事前登録フォームを設けています。事前登録して頂くことで、参加状況を把握してより良いプログラム運営に役立てさせていただく他、問い合わせなどがスムーズに行えます。
(※ 事前登録を行っていなくてもプログラムを修了することは可能です)。

◆エネルギー総合学教育プログラム　事前登録フォーム（Googleフォーム）はこちら◆
（ECCSクラウドメールアカウントにログインしたブラウザで閲覧できます）

履修方法

科目の履修（他学部履修も含む）については、所属する各学部・研究科等の履修手続きに従ってください。

修了証申請について

修了証の申請時期は、在学している学部を卒業又は大学院を修了（博士課程満期退学を含む）する学期の初めです。修了証授与を希望する学生は、各学部または研究科（教育部を含む）の掲示等に従い、UTASで期間中に手続きを行ってください。

※修了証申請についての注意事項

• 修了証申請を行わなかった場合には修了証は交付されません。
• プログラムの修了に必要な単位を取得しても、在学している学部を卒業又は大学院を修了（博士課程満期退学を含む）しない場合には修了証は交付されません。
• 退学者（学部後期課程および博士前期課程）には修了証が発行されません。ただし、博士後期課程の単位取得満期退学者のみ修了証発行の対象となります。
• 大学院生が修了した場合でも、修了証には「学部横断型教育プログラム」と記載されます。

本プログラムの認定科目

履修についての注意事項

• プログラムの科目は年度により異なる場合があります。履修登録する際は、その科目が当該年度のプログラム科目に指定されているかを必ず確認してください。プログラムの科目として指定されていない年度に取得した単位は、プログラムの修了に必要な単位に算入されません。
• プログラム開設年月（2024年4月）より前に取得した単位は、プログラムの修了に必要な単位に算入されません。ただし、2023年度に取得した「エネルギー総合学基礎論」の単位はプログラムの修了に必要な単位として認められます。
• 履修時には、科目名だけでなく「時間割コード」等もご確認ください。指定された時間割コードと異なる時間割コードで単位を取得された場合、本教育プログラムの単位として認定することができません。
• 大学院と学部との合併授業の場合は、学部の授業として履修した単位のみが本プログラムの修了単位として認定されます。
• 他学部科目を履修する場合の手続きについては所属学部・研究科等の履修登録手続き方法に従ってください。
• 修了を目的とせず、プログラム内の個別の授業を履修・聴講することも歓迎します。

本プログラムの認定科目の構成

必修科目

必修の二科目は、ともにエネルギー総合学教育プログラムが独自に開講する授業です。工学部の専門科目ですが、全学部共通授業科目としても登録されており、講師もエネルギーや工学についての専門知識がない学生も履修していることを前提に授業を行います。
文系の学生や、理系でもエネルギーは専門外の学生の履修も歓迎します。
また、プログラムの修了を目的としない学生が、必修科目のみを履修・聴講することも歓迎します。

エネルギー総合学基礎論

エネルギー問題の解決に必要な知識・スキルを養うための第一歩として文系・理系の枠を越えて様々な切り口から見たエネルギーの基礎的事項を幅広く学ぶ授業です。

学内外から専門家を集め

• 化石燃料、原子力等の従来型のエネルギー
• 再生可能エネルギー、省エネルギー、蓄電池、水素
• 関連する法制度、経済、哲学倫理とエネルギー政策
• 気候変動を含む環境問題
• 技術的側面・社会情勢の双方を踏まえたエネルギーミックス

など、文系・理系の枠を越えエネルギーや関連する問題について幅広い分野の基礎を学びます。

全学の学生に向けて平易な講義を行いますので、「エネルギー問題には関心があるけれど、技術的な話は難しそう」と感じている文系のみなさんにもお勧めです。

既にエネルギー問題を取り扱う学部・専攻科に在籍しているみなさんは、専門外の切り口から見たエネルギー問題の基礎を学ぶことでより広い視野を養うことができます。

エネルギー総合学基礎論のチラシ（PDFファイル）はこちら

エネルギー総合学応用論

エネルギー問題についての洞察を深め、特に現在のホットイシューの解決に取り組んでいくために必要な思考力の基礎を養うことを目的とする授業です。
本授業では、文系・理系の枠を超えた様々な切り口から見た、未解決のエネルギー問題を取り上げて講義を行った上で、講義内容を踏まえたディスカッションを行い、理解を深めます。

選択科目

全学の授業から、エネルギーや関連する諸問題についての理解を深めることのできる授業を厳選したものです。
分野や難易度は多岐にわたりますので、シラバスおよび「認定科目一覧の詳細版」を参照し、内容や難易度をよく確認の上、各自の目的意識に沿って履修してください。

認定科目一覧

◆2024年度の認定科目一覧の詳細版（Googleスプレッドシート）はこちら◆
（ECCSクラウドメールアカウントにログインしたブラウザで閲覧できます）

＝＝＝

詳細版では、時間割コードや開講学期等の他、以下の受講の目安をご覧いただけます。

「授業の分野」

エネルギー関連の授業は、例えば「工学部の授業として開講されているが、経済学の内容も扱う」など学部の枠を越えた授業も多く開講されています。本項目を参考に、多様な授業を取るよう心掛けてください。

「授業レベルの目安」

前提としている知識レベルを示しています。他学部・他学科履修をする際にはシラバスの他、こちらの目安も参考にしてみてください。

「数式の理解について授業で要求されるレベル」

特に文系の学生が授業を履修する際に目安となる項目です。

理系の授業では授業中に数式が出てこない授業はほぼありませんが、授業内容の理解のために数式を提示するものの数式を解くこと自体は授業の本質ではなく、試験やレポート等でも数式を解くことは求めない授業もありますので、意欲ある学生はぜひ挑戦してみてください。

＝＝＝

工学部の学生は、工学部の授業だけを選択しても修了はできますが、なるべく他学部他学科の授業も含め幅広い分野を受講するよう心掛けてください。
エネルギーに関連する優れた授業を集めていますので、修了を目的としない学生も、ぜひ本科目リストを科目選択等にお役立てください。

本プログラムについてのお問合せ：